FXではさまざまなトレード手法が存在します。これまでにも多くの方がいろんな方法を試してみたことがあるかもしれませんが、なかでもレバレッジトレードは海外FXにおいて一攫千金を得る可能性のあるトレード手法の一つです。しかし、「レバレッジのようなハイリスクなトレードには少し不安がある」「初心者に優しいトレード手法はないの？」といった声もあるのも事実。海外FXで比較的安心のトレード手法は存在しないのでしょうか？
今回は、いくつかあるトレード手法の中でも「レバレッジを活用しないトレード手法」に焦点を当ててみたいと思います。
レバレッジなし手法とは？
「レバレッジなしの取引」とはどんなものでしょう？
レバレッジなし手法、これは「1倍のレバレッジ取引」とも呼ばれるもので、ロスカットのリスクがほとんどなく、非常に低リスクで取引を行えるトレード手法です。
一般的にFXでは、相場の変動により保有資産が必要証拠金を下回るとFX業者が強制的にロスカットを実行します。その際のリスクは特にハイレバレッジトレードを行っている場合に顕著であり、わずかな相場の変動でも大きな影響を受け「強制ロスカット」つまり損切りが発生する可能性があります。よって、FXではロスカットを防ぐための適切なポジション管理が非常に重要です。
一方で、レバレッジを使用しない取引の場合はロスカットのリスクがほぼ存在しません。この低リスクという特性が、レバレッジなし取引の人気の理由の一つです。ただしレバレッジがないため、スキャルピングには向いていません。レバレッジなし取引では中長期の安定した運用ができる点がメリットです。
レバレッジなし手法では必要証拠金をどうやって計算するの？
レバレッジを使用しないFXトレードは、一般的なFXトレードと比較するとリスクが低く、中長期にわたる安定した運用が可能となりますが。レバレッジなし手法における必要証拠金とはいったいどのように計算されるのでしょうか？
当然利用するFX業者によっても細かな違いがありますが、基本的には以下の計算式で求められます。
「必要証拠金＝為替レート×ロット÷レバレッジ」
レバレッジをかけない場合、レバレッジは当然「1倍」となるため、購入する通貨の総額がそのまま必要証拠金として計算されます。これの大きなメリットは、ロスカットのリスクがほとんどない点にあります。
もし仮にレバレッジを使わない状態で証拠金維持率が基準を下回り、強制ロスカットが発生するような事態が起きたとすれば、それはFX市場の収益性が単に損なわれたというレベルを超えて、世界経済が極めて深刻な危機に陥っている状態を意味します。
レバレッジなし手法のメリットとは？
数多存在するトレード手法の中で、レバレッジなしの手法を選ぶことにはどのようなメリットがあるのでしょうか？
ここからは、レバレッジなしの手法が持つメリットについて詳しく考えてみたいと思います。
ロスカットの心配がほぼなく安全に運用できる
レバレッジを使用しない取引では、ロスカットのリスクをほとんど気にする必要がありません。そのため、資産をより安全に運用することができます。
一方、レバレッジを利用する場合、手持ちの資産を超えた大きな取引が可能となる点が大きな魅力です。しかし、市場が予想と逆の方向に動いた場合には、大きな損失を被る可能性があり、それに伴って強制ロスカットのリスクが高まります。特に高レバレッジの取引では、市場の急激な変動や価格の乱高下がスリッページを引き起こし、ロスカットの発生率がさらに上がる可能性があります。
一方で、レバレッジを使用しない取引を選択すれば、為替の変動がそのまま資産の変動となるため、証拠金維持率を安定的に保ちながら、より安心感のある取引を行うことができます。
長期運用でスワップポイントの積み立てができる
レバレッジを使用しないアプローチの最大の魅力の一つに、スワップポイントを長期的に蓄積できる点があります。スワップポイントとは、通貨ペア間の金利差によって得られる金額を指し、保有しているロット数に応じて毎日一定の金利が加算される仕組みです。
特に高金利の通貨ペアを選んで取引を行えば、日々少しずつ金利差による利益を獲得することが可能です。たとえば、1日のスワップポイントが50円の場合、1ヶ月で約1,500円、1年ではおよそ18,000円の収益になります。一見すると小さな金額に思えるかもしれませんが、現在の日本の定期預金の金利と比べるとはるかに魅力的といえます。
日本の定期預金金利は国際的にも極めて低いのが特長です。このような状況では、低金利の定期預金を続けるよりもレバレッジを使わない手法でのトレードによる長期運用のほうがはるかに合理的で賢明な選択と言えるかもしれません。
外貨預金と比べて取引手数料が安い
レバレッジを使用しない取引方法は、外貨預金に比べて取引手数料を低く抑えられる点でも優れています。
外貨預金では、入金や出金のたびに手数料が発生しそれが積み重なると大きなコストとなる場合があります。一方、FX取引ではスプレッドという形で手数料が発生しますが、その金額は比較的少額です。よって、結果的にFX取引の方が手数料を節約できるケースが多いのです。
レバレッジなし手法のデメリットとは？
レバレッジなし手法には多くのメリットがある一方で、デメリットも少なからず存在します。デメリットについてもしっかりと理解しておくことが重要です。
十分な資金が必要になる
レバレッジは、海外FXトレードの特徴の一つとして広く知られており、資金を効率的に活用できる仕組みであることは明白です。レバレッジを利用することで、少額の資金しか持ち得ていなくても、大きな資金での取引が可能となるメリットがあります。
しかし一方のレバレッジを使用しない手法の場合、主にスワップポイントによる収益の獲得が目的とならざるを得ません。なぜならレバレッジをかけて大きなトレードができない以上、利益を大きくすること自体が簡単でないためです。そして、スワップポイントによる収益を目指す場合、予想以上に多額の資金が必要になることもあるので注意が必要です。
大きな利益が期待できない
レバレッジを使用しない手法では、スワップポイントによる利益の獲得が主な収益源となるため、為替差益のように大きな利益を得るのは難しいと言えます。リスクが少なく、比較的安全な運用が可能な分、利益も控えめになる傾向があるためです。
具体的には、スワップポイントは安定的な収益を提供するものの、その金額は為替差益に比べて小規模です。そのため、レバレッジを活用した取引のように短期間で大きな利益を狙うことは難しく、むしろ長期的な運用で少しずつ利益を積み上げていくスタイルとなります。
資金効率が悪い
レバレッジは資金を効率的に活用するための仕組みですが、レバレッジを使用しない手法では、自己資金をそのまま運用する形となります。その結果、当然のことながら資金効率は悪いです。短期的に稼ぎたいという人はリスクを背負ってでもハイレバレッジなトレードを行うべき、というのがこの根底にあります。
結局はハイレバ可能な海外FXが効率的
レバレッジを使用しないトレードでは、リスクを抑えることができる一方で、取引の効率が低下するという側面があります。FX本来の特性を十分に活かすことが難しく、結果として「FXの形を借りた定期預金」のような運用スタイルになりがちです。
ただ、これが必ずしもデメリットというわけではありません。リスクを抑えた運用を重視する人には適した選択肢であるともいえます。ただ、FXを始めるにあたり、資金を効率的に増やすことを目指すのであれば、ハイレバレッジでのトレードができる海外FXがだんぜんおすすめです。
海外FXでは、国内のFXと異なりより高いレバレッジを活用できるだけでなく、追証なしゼロカットシステムが採用されていることが多いのが特徴です。この仕組みによって予想外の相場変動があっても損失が証拠金を超える心配がありません。安全性を確保しつつ、効率的に利益を追求できる環境が整っているのです。
海外FXは、リスクとリターンのバランスを慎重に考慮しながら、短期的にも長期的にも利益を狙える魅力的な選択肢となりえますので、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
