FXのトレード手法である「スキャル」「デイトレ」「スイング」の違いとは?

FXにはさまざまなトレード戦略が存在しますが、それぞれの具体的な種類や特徴を完全に理解している方は案外少ないかもしれません。

本記事では、トレード手法としてよく知られる「スキャルピング」「デイトレーディング」「スイングトレード」という3つの手法について、それぞれの特徴を交えながら詳しく解説していきます。

FXのトレード手法はトレード期間によって分けられる

FXのトレード手法は非常に多くのものが存在します。その手法はさまざまな観点から分類できますが、ここで紹介する「スキャルピング」「デイトレーディング」「スイングトレード」は、トレード期間をもとに分類したトレード手法です。

簡単に説明すると次のような特徴があります。

略称正式名称トレード期間
スキャルスキャルピングトレード超長短期売買
デイトレデイトレード短期売買
スイングスイングトレード中長期売買

スキャルこと「スキャルピング」について

前にも触れたように、「スキャル」とは正式にはスキャルピングトレードと呼ばれる手法です。

スキャルピングトレードとは、非常に短い時間でわずかな利益を積み重ねていく短期取引のスタイルを指します。主に1分足や5分足といった短期チャートやテクニカル指標を利用し、「ここだ」と感じた瞬間にエントリーし、再び「ここだ」と判断したタイミングで決済を行います。スキャルピングでは、取引のほとんどが数秒で終了し、長くてもおおよそ5分程度で完了するのが特徴です。

スキャルピングトレードのメリット

スキャルピングトレードの最大の強みは、長期間の市場データがあまり必要ない点にあります。

取引対象となるのが数秒から数分という短期間の価格変動であるため、長期的な情報を深く分析する必要がないためです。スキャルピングで狙う利益は、通常1pipsから5pips程度と非常に小さい額です。しかし1時間に何度もトレードチャンスが訪れるため、取引回数を重ねることで利益を積み上げることが可能。

また、レバレッジを効果的に活用することで、小さな価格変動でも利益を大きくすることができます。

スキャルピングトレードのデメリット

一方スキャルピングトレードのデメリットとして挙げられるのは、急激な市場変動時に高レバレッジを使用している場合に大きな損失を被るリスクがある点が挙げられます。そのため厳密なリスク管理が欠かせません。

また、スキャルピングでは1日に何度も取引を行うため、取引ごとに発生する手数料(スプレッド)コストがかさむ可能性があります。スプレッドは取引する通貨ペアによって異なるため、取引コストを抑えるには低スプレッドの通貨ペアを選ぶなどの工夫が必要です。

スキャルピングトレードに向いている海外FX業者

スキャルピングトレードに適した海外FX業者を選ぶ際には、次のポイントに注目することが大事です。

  • スプレッドが狭い海外FX業者
  • 約定力の高い海外FX業者
  • 新規注文と同時に決済注文を出せる海外FX業者

このようなポイントが満たされている海外FX業者であれば、スキャルピングトレードで利益を出しやすくなるでしょう。

デイトレこと「デイトレード」

デイトレード、通称「デイトレ」とは、1回の取引を数十分から1日以内で完了させ、同日中に決済するスタイルの短期取引を指します。デイトレでは、ポジションを数時間から十数時間維持することが基本で、当日の市場の動きだけでなく直近の市場動向についてもしっかりと把握しておく必要があります。

デイトレードのメリット

デイトレードのメリットの一つは、1日に1~2回の取引で済むため、スキャルピングに比べて余裕を持ったトレードが可能な点にあります。スキャルピングでは1pipsから5pips程度の利益を狙いますが、デイトレードでは1日の価格変動が数十pipsになることも珍しくありません。そのため、10pipsから100pips程度の収益を目指すことができる点は大きな魅力と言えるでしょう。

また、多くのポジションを持たなくても適度な収益が期待できるため、リスクを抑えた取引が可能。トレードをその日のうちに終了するため、夜間の価格変動を心配せずに安心して就寝できることもデイトレードの大きなメリットです。

デイトレードのデメリット

デイトレードのデメリットの一つは、取引中に市場を継続的にモニタリングしなければならない点にあります。

デイトレードでは短時間で利益を確定させるため、市場の動きをリアルタイムで確認して迅速に判断を下す必要があります。そのため、取引時間中は画面の前から離れられないことが多く、時間的拘束が大きくなってしまいます。

また、精神的な負担がかかることもデメリットの一つ。デイトレードでは、短期的な価格変動に基づいて頻繁に判断を下す必要があり、その都度利益や損失が発生します。この繰り返しがプレッシャーとなり、感情のコントロールを難しくすることがあります。特に損失が重なった場合には、焦りやストレスが増大して冷静な判断ができなくなることがあります。

さらに、デイトレードでは取引回数が多いことから、スプレッドや手数料の積み重ねが利益を圧迫する可能性があります。取引ごとのコストが積み重なることから、収益を上げるためにはコストを上回る成果を出さなければなりません。

このような点から、デイトレードはスキルや経験だけでなく時間的・精神的な余裕が求められる取引スタイルといえるかもしれません。

デイトレードに向いている海外FX業者

デイトレードに適した海外FX業者を選ぶ際には、次のようなポイントに注目することが重要です。

  • 約定力の高いFX業者
  • チャート分析がしやすいFX業者
  • ロスカットとなる証拠金維持率が100%未満のFX業者

このようなポイントを満たした海外FX業者を選ぶことで、デイトレードがよりスムーズに行えるようになり、利益を上げやすくなるはずです。

スイングこと「スイングトレード」

スイングトレード、通称「スイング」とは、ポジションを2~3日から1週間程度保有し、スワップポイントも含めた大きな値動きを狙う中長期の取引スタイルのことを指します。デイトレードよりも長期間にわたるため、より広い視野での市場予測や戦略が求められるのが特長です。

スイングトレードのメリット

スイングトレードのメリットは、比較的長い時間軸で取引を行うため、頻繁に市場をチェックする必要がない点にあります。このため、仕事や学業などで忙しい人でも無理なく取り組むことができますし、1週間程度の時間をかけて相場の大きな動きを狙うため、短期的なノイズに左右されにくく、落ち着いて取引できるのも大変魅力です。

さらに、ポジションを数日から1週間保有することで、取引回数を減らし手数料やスプレッドのコストを抑えることができます。つまりスイングトレードは、長期的な視点で資金を効率的に運用するのに適したスタイルと言えます。大きな値動きを狙うため、少額の資金でも比較的大きな利益を得られる可能性があるのも特徴の一つです。

このように、スイングトレードは時間的な余裕を持ちながら効率的に利益を狙える手法として、多くのトレーダーに支持されています。

スイングトレードのデメリット

スイングトレードのデメリットとしてまず挙げられるのは、ポジションを数日から1週間程度保有するため、予期しない市場の変動にさらされるリスクが高いことです。特に夜間や週末など、相場が閉じている時間帯に発生するギャップによって、大きな損失が発生する可能性があります。

また、ポジションを長期間保有することで精神的な負担が増える点もデメリット。市場の動きを常に気にしてしまい、取引の結果を待つ間にストレスを感じることがあります。さらに長期間の相場分析が必要となるため、分析に時間がかかってしまい、トレードを始めるハードルが高く感じられる場合もあります。

加えて、取引を完了するまでに時間がかかるため、資金を長期間拘束されることになり短期的な資金の流動性が制限される点も課題です。そのため、機会損失のリスクも考慮する必要があります。

スイングトレードは、長期的な視点で利益を狙う手法ですが、それに伴うリスクや負担も無視できない部分となっています。

スイングトレードに向いている海外FX業者

スイングトレードに適した海外FX業者を選ぶ際には、次のようなポイントに注目することが重要です。

  • スワップポイントが高い海外FX業者
  • 決済せずにスワップポイントのみの引出が可能となっている海外FX業者
  • チャート分析がしやすい海外FX業者

スイングトレードを検討している場合は、このようなポイントを満たした海外FX業者を選ぶことをおすすめします。

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