FXトレード行う際、特に海外FXにおいては入出金方法についての知識が欠かせません。海外FXでは日本のユーザーにとって少し馴染みの薄い「クレジットカードを利用した出金」という選択肢が存在するため、混乱するトレーダーが少なからずいるためです。
この記事では、海外FXにおけるクレジットカードを用いた入出金の仕組みとその他の出金オプションについて詳しく解説します。
クレジットカード入金とは?
海外FXにおけるクレジットカードを使った入金は、最も手軽な方法のひとつです。入金手続きは実質的にショッピング扱いとなるため、オンラインショッピングと同様の感覚で利用枠分を活用することができます。よって入金後のクレジットカードの利用明細には、関連する決済サービス会社の名称と金額が記載されます。クレジットカード入金の仕組みでは、特定の決済サービス会社がトレーダーと海外FX業者の間に入り、クレジットカードを用いたスムーズな取引をサポートしてくれるので、トラブルになるようなことは基本ありません。
クレジットカード出金はキャンセル扱いで処理される
一方、海外FXにおけるクレジットカードを利用した出金は、少し変わった仕組みとなっています。どんなものかというと、出金が実質的に「ショッピングのキャンセル」として処理されます。クレジットカード入金が通常のショッピングとして扱われる仕組みであることから、クレジットカードでの出金はその入金のキャンセルとして行われます。このため、クレジットカードによる出金の上限額は、同カードで入金した金額と同額に設定されます。その額を超える金額を出金する場合には、銀行振込みなど別の方法が利用されます。
クレジットカード入出金の手数料
クレジットカードを利用した入出金では、手数料に関する懸念がつきものです。手数料が発生するケースとして、
- 決済サービス提供企業が求める利用料
- 海外FX業者が設定する入出金に関する料金
の2つが考えられます。
近年クレジットカードの入出金手数料を無料としている海外FX業者は増えていますが、多くの場合、決済サービス提供会社の手数料は別途必要となることがあります。しかし、中には入出金手数料を完全に無料とし、さらに決済サービスの手数料を補填してくれる業者も存在するのでチェックしておきましょう。
クレジットカード出金に関して特殊な対応をしている海外FXがある
先ほどお伝えしたように、クレジットカードでの出金はショッピングの取り消しとして処理されます。そのため、クレジットカードの請求が確定する前であれば取り消し手続きは比較的スムーズに行えます。
しかし、クレジットカードでの入金から数ヶ月が経過して出金を行おうとした場合には手続きが複雑になることがあります。すでに支払いが完了している場合には、返金手続きは決済サービス会社を通じて行われ完了までに一定の時間を要すると思っておきましょう。
このように、手間を避けるためには、クレジットカードで入金した額を別の方法で出金する選択肢を検討するのがよいでしょう。一部の海外FX業者では、クレジットカードでの入金額を銀行送金で出金できるサービスを提供していますので、別オプションを持つFX業者を選ぶことで、柔軟かつ効率的な資金管理が可能となるでしょう。
クレジットカード入出金における注意点
これまで見てきたように、海外FXでのクレジットカードを使った入出金は非常に便利な方法ですが、トラブルが発生することも少なくありません。多くの場合、こうしたトラブルの原因は適切な海外FX業者を選んでいれば回避できるものでありかつトレーダーの勘違いに起因しているケースが大半です。
このような問題を未然に防ぐのに、クレジットカードを利用した入出金における注意点をいくつかご紹介します。
本人名義のクレジットカードのみ利用可能する
海外FXでの取引における基本ルールとして、入出金は取引口座の名義と同一でなければならないというルールがあります。そのため、クレジットカードを利用した入出金においては自分自身の名義のカードを使用することが必須です。たとえ親族のカードであっても、自分の名義でない場合は利用できない点は知っておきましょう。
海外FX口座とクレジットカードのローマ字氏名は同じでなければいけない
自分名義のクレジットカードを使用することは基本ですが、それ以上に重要なのは海外FXの取引口座とクレジットカードの名義が同一のローマ字表記であることもチェックポイント。名前のローマ字の綴りが異なる場合、クレジットカードでの入出金処理が遅れるリスクがあります。もし取引口座の開設時に異なる(間違った)ローマ字表記で登録してしまった場合は、速やかにそのFX業者のカスタマーサポートに連絡して名前のスペルを修正してもらうようにしましょう。
クレジットカード出金の時間は締め日前後で変わる
クレジットカードを利用した出金は、実質的にショッピングのキャンセルとして処理されるのは先ほどお伝えした通りです。しかし、タイミングによって処理時間が違ってくる場合があります。特にクレジットカードの請求が確定する前に出金依頼すると、キャンセル処理は比較的スムーズに進むことが多いです。とはいえ、カード会社によって処理にかかる日数は異なるケースもあるので思った以上に遅いと感じる場合にはすぐにサポートデスクに連絡しましょう。
なお、出金依頼が請求締め日を過ぎた後になると、カード会社で返金処理が必要となり、この追加手続きのために完了までの期間が長引くことがあります。そのため、クレジットカードの請求締め日を把握して出金のタイミングに注意することが大切です。
クレジットカード出金以外の出金方法について
海外FXでは、クレジットカード出金以外にもさまざまな出金方法が用意されています。クレジットカード以外で利用される代表的な出金方法については次のようなものがあります。
銀行送金(海外送金)
銀行送金(海外送金を含む)の場合、クレジットカードでの出金とは異なり、出金金額に制限はありませんが手数料が発生します。銀行送金は、出金依頼書で指定した口座に直接振り込まれる仕組みですが、送金手数料が出金額から差し引かれるため、事前に手数料の金額を確認しておきましょう。クレジットカードとは異なる利便性がある一方で、費用面での確認事項が必須です。
電子ウォレット
指定した電子ウォレットへの出金も可能です。たとえば「bitwallet」や「PayPal」、「Neteller」などの電子ウォレットサービスを利用した場合、クレジットカードと同様に特定の制約がない場合が多いです。
電子ウォレットへの出金を選ぶと、銀行送金よりも手数料が低く抑えられることがありますが、銀行送金の場合と同様、出金手続き前にどれくらいの手数料となるかは確認しておきましょう。これにより、予期しない費用負担を避けることができます。