FXのトレード手法!エンベロープを使った逆張りスキャルピング

海外FXのトレードにおいてはさまざまなトレード戦略があります。そのため、FX初心者の方はどれが自分に合った戦略であるのかよく分からないこともあるでしょう。そんな中、FX初心者でも取り組みやすいとされる戦略の一つに、「エンベロープ」を活用した逆張りスキャルピングがあります。

本記事では、エンベロープを使った逆張りスキャルピングの手法について詳しく解説していきます。

エンベロープとは?

エンベロープとは、FXで広く使われるインジケーターの一つであり、特に逆張りトレードで活用されることが多い指標を言います。簡単に言えば、移動平均線を基準としてその上下に一定の距離を保ったラインを描いたものです。このラインは移動平均線に平行に配置されており、市場価格がその範囲に達するタイミングで取引の判断材料とされます。

エンベロープの基本的な使い方は、上下のラインに価格が触れた際に逆張りでエントリーを行うこと。つまり、価格が移動平均線から大きく乖離した際に「元の値に戻る」という特性を利用してトレードを行います。価格が移動平均線から離れれば離れるほど、戻る力が強くなると考えられ、逆張りエントリーの好機として捉えられるのです。

エンベロープは、価格が移動平均線からどれだけ乖離しているかを視覚的に示す指標としても有効で、よく比較される「ボリンジャーバンド」は、標準偏差を基に価格の変動幅を示しますが、このエンベロープは単純に一定の間隔を保ったラインを引く点が異なります。そのため、エンベロープは移動平均線の特性をシンプルに活用したいトレーダーに適したツールと言えるかもしれません。特に、ローソク足がエンベロープの上下ラインに達するタイミングは、逆張りを検討する際の重要なシグナルとされています。

エンベロープの注意点

エンベロープは、多くのトレーダーにとって有効なツールである一方、使用する際には注意が必要です。

特に強いトレンドが発生した場合、価格がエンベロープの範囲を大きく超え、移動平均線から大幅に乖離することがあります。このような状況では、予想外の損失を招くリスクが高まってしまいます。たとえば、一方的な価格の動きが起こると売りポジションを保有している場合には損失が増大し、やむを得ず損切りを行う状況に追い込まれる可能性があります。

さらに、損切り注文が市場での買い注文として処理されることで価格上昇が加速し、結果的に損失がさらに拡大するリスクも考えられます。

このような事態を防ぐためには、エンベロープを活用する際に早めの判断が重要です。損失が大きくなる前に適切なタイミングで損切りを行う意識を持つことが大事になります。特に、強制的な損切りによる大きな損害を避けるためには、冷静に状況を見極めて損切りを実行する勇気と迅速な決断が不可欠です。

エンベロープと組み合わせたい水平線

エンベロープは、それ単体でも有効なインジケーターとして広く知られていますが、さらに効果を引き出す方法があるとしたら、それを活用するのが賢明な選択と言えるでしょう。つまりエンベロープを他のテクニカル分析と組み合わせることで、その精度や有用性をさらに高めることができるわけです。特に逆張りを目的としたテクニカル分析との併用は非常に効果的となります。

たとえば、ボリンジャーバンドとの併用も良い選択肢の一つですが、特におすすめしたいのは水平線との組み合わせです。水平線は、サポートやレジスタンスとして機能することが多く、重要な価格の転換点を示す指標として役立ちます。

エンベロープと水平線を併用することで、トレンドの反転ポイントや逆張りのエントリータイミングをより正確に見極めることが期待できますので、ぜひ身に付けておきたいところです。

エンベロープと水平性を組み合わせたスキャルピング手順

エンベロープと水平線を組み合わせたスキャルピング手法について、具体的な手順を紹介していきます。この手法は、エンベロープの特性と水平線のサポート・レジスタンス機能を活用することで、より精度の高いトレードを目指します。どのようにしてこれらを組み合わせてスキャルピングを行うのか、詳しく解説していきます。

ステップ1:水平線を引く

まずは、エンベロープを使用する前に、価格が過去に何度か反発しているポイントに水平線を引きましょう。この水平線は、価格が再び反発しやすいエリアを示すため、エントリーポイントの候補として活用されます。

ステップ2:エンベロープの描写

次に、エンベロープをチャート上に表示し、ローソク足がエンベロープに触れるポイントを特定しましょう。この際、エンベロープの幅はやや広めに設定するのが効果的です。

逆張りスキャルピングでは、価格が移動平均線から大きく乖離した後に戻る動きを狙うのが基本。そのため、エンベロープの幅を広げることで、移動平均線との距離が十分に取られ、信頼性の高いエントリーポイントを見つけやすくなります。

ステップ3:逆張りエントリー

水平線付近でローソク足がエンベロープに触れているポイントは、二重の反発ポイントとして捉えることができ、これが逆張りのエントリーポイントとなります。

水平線付近はもともと反発しやすいエリアであり、さらにエンベロープに触れている場合、価格が移動平均線から乖離していることを意味します。これは価格が戻りやすい、つまりトレンドが反転する可能性が高いことを示しています。

このように複数の根拠が重なることで、安心してエントリーの判断を下すことができます。

エンベロープと水平性を組み合わせた逆張りスキャルピングの注意点

エンベロープと水平線を組み合わせた逆張りスキャルピングを行う際には、いくつか注意すべき点があります。

たとえば、価格がエンベロープの境界を突破した場合、レートがさらに上昇する可能性が高く水平線を超えていくことが考えられます。そのような状況では、反転を期待してポジションを持ち続けるのではなく、速やかに損切りを行うことが大事です。

また、経済指標の発表直前や早朝など、市場が通常とは異なる動きをする時間帯ではこの手法が適用しづらい場合があります。特に、発表直前や市場の動きが鈍い早朝にはエンベロープが正確に機能しない可能性があるため注意が必要です。

さらに、そのような時間帯はスプレッドが広がりやすい特徴があるため、海外FX初心者は取引を控えて状況を見極めることが賢明です。

エンベロープをMT4で表示する方法

海外FXではMT4をプラットフォームと使用する人も多いと思います。

その際、エンベロープをMT4で表示する方法が気になる方もいるかもしれません。実は手順はとても簡単です。

まず、MT4画面の左側にあるナビゲーターセクションで「インディケーター」をクリックし、その中から「トレンド」を選びます。すると「Envelopes」が表示されるので、それをチャートにドラッグ&ドロップして適用します。この操作でエンベロープの設定画面が開きます。

設定画面には「パラメータ」というセクションがあり、ここで「期間」「移動平均線の種類」「偏差」などをカスタマイズできます。また、エンベロープの色が見えにくい場合は、「色の設定」タブから色を調整することも可能です。「期間」の設定を変更すると、移動平均線の計算に使われるローソク足の数を調整できます。スキャルピングを目的とする場合、25~50の期間設定が適切とされています。

「偏差」を大きく設定するとエンベロープの幅が広がり、小さく設定すると狭まります。移動平均線からの乖離が大きいほど価格が戻りやすいと考えるなら、偏差をやや広めに設定すると良いでしょう。これらの設定はリアルタイムの市場状況に応じて適宜調整するようにしましょう。

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