FXを始める際に、多くの人が気にするのは「1日でどれくらい収益を上げれば資産を増やせるのか」という点ではないでしょうか。目標設定の仕方や生活費の管理方法によって、結果が大きく変わる可能性があります。
この記事では、具体的な事例をもとにFXの収益性について詳しく解説していきます。
一日にいくら稼げばいい?
FXで1日にどれくらいの利益を目指すのが理想的でしょうか?具体的な数値を考えてみましょう。
たとえば、1日1万円の利益を目標にした場合、平日のみ取引を行うと月間で約22〜23万円、年間では240〜264万円の収益が見込めます。副業としては魅力的な金額であり、利益を得ることで、美味しいランチを楽しんだり、フィットネスクラブに通うなど、日常生活に少し余裕をもたらすことができるでしょう。
ただし、FXでは日本円だけでなく、ドルやユーロなど様々な通貨を扱うため、為替レートの変動が大きく影響します。そのため、単純に金額だけを目標にするのは難しい場合があります。
こうした点を踏まえると、金額目標だけでなく、収益率やトレードの安定性などを考慮し、より現実的で持続可能な目標を設定することが重要です。
必要なpips幅を考えよう!
FXをしていると「pips」という言葉を耳にすることが多いでしょう。pipsとは、FXにおける価格変動の最小単位を指す用語です。
一般的に、主要な通貨ペアでは小数点以下第4位、すなわち「0.0001」が1pipと定義されています。たとえば、EUR/USDが1.2345から1.2346に動いた場合、この変動は「1pipの上昇」となります。
一方で、円を含む通貨ペア(USD/JPYなど)の場合は、小数点以下第2位、つまり「0.01」が1pipに相当します。
pipsはトレーダーが取引の利益や損失を計算する基準となり、リスク管理やトレード戦略を立てる際に重要な役割を果たします。pipsを理解することで、為替レートのわずかな変動を具体的な数値として捉えやすくなり、より正確な取引判断が可能になります。
以下は、その表示例です。
USD/JPY | |
BID(売) | ASK(買) |
100.341 | 100.361 |
この場合、pipsを示すのは数字の4と6の位置です。
主要通貨の1pips
日本円 | 1銭(0.01円) |
米ドル | 0.0001ドル |
英ポンド | 0.0001ポンド |
ユーロ | 0.0001ユーロ |
ニュージーランドドル | 0.0001ニュージーランドドル |
pipsは、トレードの成果を比較するための共通の基準としても使われます。
pipsの価値は為替レートによって変動するため、都度計算する必要があります。状況に応じて正しく計算することで、より精度の高いトレードが可能になります。
たとえば、米ドル/日本円(USD/JPY)では、0.0001に為替レートを掛けることで1pipsの金額を計算できます。
具体的に、1米ドルが100円のときは、
0.0001 × 100 = 0.01となり、**1pipsは0.01円(1銭)**になります。
この金額に取引通貨単位を掛け合わせることで、具体的な利益額が算出可能です。
たとえば、1000通貨単位で取引した場合、
1pips × 0.01円 × 1000通貨 = 10円の利益が発生します。
また、1米ドル=150.34円でポジションを持ち、レートが150.46円まで上昇した場合は、12pipsの利益が出ます。
ただし、ここから**スプレッド(取引コスト)**が差し引かれるため、実際の利益は少し減少します。
スプレッドはFX業者や通貨ペアによって異なりますが、一般的に最低でも0.3pips程度から設定されていることが多い点を覚えておきましょう。
pipsで比較しよう!
例えば、5万円の利益を上げたAさんとBさんのケースを考えてみましょう。1pipsを0.01円として計算した場合、Aさんは10万通貨単位で取引し、50pipsの利益を得て5万円(10万通貨 × 0.50円)の収益を得ました。一方、Bさんは1万通貨単位で取引し、500pipsの利益を上げて同じく5万円(1万通貨 × 5.00円)の利益を獲得しています。
どちらも最終的な利益額は5万円ですが、Aさんは50pips、Bさんは500pipsの利益を出しており、pipsの幅には大きな差があります。このように、同じ金額の利益でも、取引量やpipsの動き方によって結果の背景が異なることが分かります。
トレードの成績を評価・比較する際にはpipsが重要な指標となり、一般的にはpips幅が大きいほど優れたパフォーマンスと見なされます。異なる通貨ペアの値動きを統一的に表現できるpipsという単位を理解し、活用することで、毎日のトレード目標がより具体的になり、FXの理解もさらに深まるでしょう。
小さなpips幅で着実に利益を積み重ねる
pipsについての理解が深まった後は、目標設定の方法について考えてみましょう。
FXをしていると、大きな値動きを狙いたくなるものです。確かに、大きく動けばその分利益も増えますが、常に大きな値動きがあるとは限りません。長く待ちすぎることで、逆に価格が下がり、利益を逃してしまうケースもあります。
そこで重要になるのが、小さな値動きをコツコツと積み重ねることです。この積み重ねこそが、安定した成果を生む鍵となります。
1日20pipsのスキャルピングトレードで確実に利益を上げる
スキャルピングとは、数秒から数分という短時間で売買を完了させるトレード手法です。このスキャルピングで「20pips」の獲得を目指しましょう。
「20pips」という数字には意味があります。1日に何度も20pips程度の値動きが発生しやすく、このような動きは短時間で起こるためです。相場の流れを的確に読み取ることができれば、1日で安定して20pipsを狙うことが可能になります。
短時間で成果を積み重ねるスキャルピングトレードを、ぜひ実践してみてください。